お花見
チマタデハ桜の下で大宴会。
子供の頃、ここでは「女の節句」の季節。各家では巻きすしを作った。
お花見といって、子供達は近くの日当たりのいいところへ、甘酒や風呂敷につつまれた重箱を持って出かけた。
重箱の中身は良く覚えてはいないが、巻きすしや、紅白のようかん、二つに割った夏みかんなど、フタをとるのが楽しみだった思い出がある。
月遅れの節句と言うことで、桜にも桃にもまだ早かったが、この辺りの恒例のお楽しみの催しだった。
それらは書き記されることなく、記憶に伝承され、それぞれの記憶の中で生きつつける。
行事風習は、生まれ、意味が失われすたれていく。
それぞれの地域、それぞれの時代のただの短編小説でもあるかのようだ。
母が赤飯を作ってくれた。私より一回り下の妹、二年前のこの季節、娘を亡くした母にしてみると「お節句」はお節句なのか。
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